ユルフカ クリエイターチーム

2021/06/07 15:51

posted by ニューマイヤー毛布のりこ

先日、お出かけ中にふとあるマブなダチのことを思い出して、ひさしぶりに連絡をしてみた。

小学校の頃からしょっちゅう一緒にいて、わたしの人格形成に多大なる影響をあたえたもうた親友。

連絡したらちょうど休みで暇してたらしく、現地集合で釣りをすることになった。
彼女と遊ぶのは、なんだかんだ5年ぶりくらい。

わたしはワンピースを着ていたのでBOOKOFFに寄り適当なTシャツとずぼんを買い、待ち合わせ場所の加部島へと向かった。

向かいながら、わたしはこれまでの彼女との時間に思いを馳せた。

出会ったのは小学生のとき。
引っ込み思案なわたしと活発な彼女。
正反対なふたりだったけど、なぜか意気投合し、
いろんなことを一緒にやった。
川を下流から上流へと探検したり、キャンプをしたり、山に登ったり。
夜空に映るライトの光の出処を、光のすじをたどって探しにも行ったし、海でエビもどきやウニもどきを獲って、おそるおそる食べてみたり、フナムシを捕まえて餌にして魚を釣ったりもした。
あと、一緒におばけも見たな。
恋バナもたくさんしたし、人生についてもたくさん語り合った。
けんかもした。
わたしの結婚式では、周りが笑うくらい彼女は号泣していた。

ほぼ5年ぶりに会う彼女は、まるで昨日も会ったみたいな様子でセッティング済みの釣り竿をハイ、と渡してくれた。
自称「動けるデブ」の彼女はテトラポットの上をヒョヒョイと移動する。
そして、オトトトと危なげに移動するわたしを見て、「あいかわらずどんくさかね、あんたは」と笑う。

わたしたちはとくに近況を報告し合うでもなく、
カニがいるよと一緒にのぞきこんだり、しゃべったり、しゃべらなかったり、歌ったりしながら、隣りで釣りをしたり、離れて釣りをしたりした。
わたしは、なんだか小学生のときみたいだとおもった。
そして、思い出した。
ただ純粋に、わくわくに突き動かされていたあのころ。
ときめきはわたしたちの世界の至る所に在った。
それを一緒に拾い集めて、宝もののような日々を過ごした。

わたしはずっと、彼女に対して"もったいない"と思っていた。
ポテンシャルが高くて、すごく面白い彼女が
"何も"しないことがもったいなくて仕方なかった。
彼女なら、"何か意味のあること"を成し遂げることができる気がしていた。

でも久しぶりに会って気づいた。
彼女はあのころと変わらず、ただ純粋に、彼女の人生を生きていた。
彼女の車の中は釣り竿がいっぱいで、まるで宝箱のようだった。

わたしはどうやら "意味のあること" に囚われすぎてたみたいだ。
( 意味のあることって、いったいなんだろ。)
そう思いながら、わたしは空を見上げた。

きっと彼女とはまたしばらく会わないだろう。
そして次会うときも。昨日も会ったみたいな様子で過ごすのだろう。
私たちの世界はあのころと変わらない。
ただ、ひとつだけ変わったことはわたしは彼女に対して、もう "もったいない" とは決して思わないということ。
これからも彼女らしく、がはは!と笑っていてくれたら、わたしはうれしい。